『変動帯に生きる』
尾池 和夫 (国際高等研究所所長・前京都大学総長)
創立90周年記念行事(11/18)同窓会・振興会主催
2010.11.19
 創立90周年記念行事として,同窓会・振興会主催「第3回筆山講演会」,尾池先生の『変動帯を生きる』の講演がありました。この講演には同窓会,振興会だけではなく,地域住民の皆さんの参加もありました。
 また,講演後には,津波避難ビルに指定されている本校の体育館の見学と,避難経路の確認をかねた見学会も行われました。
 尾池先生は地震学が専門。阪神大震災が起きた1995年の正月の高知新聞で,関西で近い時期に内陸性の地震が起こる可能性があると指摘されました。そのからくりを話しをしていただきました。
 「地震のメカニズムから,2つのプレートがぶつかるときには,一度に大きな岩盤のズレが起こるのではない。小さな規模の地震が起きていって最後に大きなズレが起こる。現に過去の大きな規模の地震が生じたあと小さな規模の地震はピタッと止まった。活動期と静かな時期がある。(阪神大震災を起こした内陸性の地震は活動期に入ったと指摘・・・『活動期に入った日本列島』 岩波書店)。それ故に小さな規模の地震を詳しく観測していれば予想が立つ。気象庁からそのデータは公表されている。神戸にあるスーパーコンピューターで計算させると,南海地震は2038年(研究者によってはこの値はことなる。)という数字が出ている。今後確実に南海地震は起こるので,室戸岬,南海トラフに観測網を整備してより精度の高いものにしていく必要がある」と。
 さらに,「緊急地震速報は,海で発生する南海地震には特に有効にはたらくので,さらなる観測機械の発展と,観測網の整備が重要である。」と述べられました。
 約1時間半の,ご高齢の地域の皆さんも多かったのですが,尾池先生の話が,地震のメカニズムに向けての直球ではなく,「地球に四季がある理由。日本になぜ美しい四季があるのかを,天文学だけでなく,地質学の世界から説明。世界で最も新しい海である日本海が存在すること。すなわち変動帯に生きているからこそ美しい四季がある。さらに,それを日本人の俳句の季語として文化にしてきた」と,分かりやすく説明で,目を輝かせて尾池先生の話を聞いておられました。
 
地域住民の皆さんの避難経路確認見学会の様子
6階の筆山ホールから自分の家の確認
 
避難場所の体育館の広さの確認
 
現在,カギは町内会長さんが持っています。学校の中に入ればこの大階段を使って・・・
 
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